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意外と知らない?和傘に込められた心遣い


皆さんは「和傘」と聞いて、何を思い浮かべますか?
赤くて、骨がいっぱいあって、取手が無くて…
なんとなくこんなイメージを持つ方が多いのではないのでしょうか。
それでは、具体的に、和傘と洋傘の違いはなんなのでしょうか?



「和傘」の特徴には、実は日本人ならではの「他者への気遣い」が散りばめられています。
今回のコラムでは、そんな和傘について、ご紹介していきたいと思います。



  • ・和傘の定義
  • 和傘に込められた「心遣い」
  • 和傘はなぜ大きい?
  • 和傘と洋傘の「ハイブリッド」


和傘の定義


和傘とは、竹と和紙で作られた傘です。
日本では雨よけという意味合いだけでなく、「魔除け」「日よけ」から仕様されてきた歴史があります。
また、江戸時代では傘に使用されている柄や紋によって、傘を差しているだけで身分や主従関係がわかるような 証明としても用いられてきており、様々な意味合いを持って使用されてきました。
生地が和紙で作られているため、脆いイメージがつきがちですが、雨により糊が固まって丈夫になっていくため、 意外にも使えば使うほど持ちのいい傘になっていきます。しかし繊細な作りである事は変わらず、しっかり乾かしたり、細かな手入れも必要になります。



和傘に込められた「心遣い」


和傘にはイメージの通り、骨が沢山あります。なぜなのでしょうか?
洋傘では携帯できるよう軽量化が進み、傘の骨数は8本が主流でした。
日本では傘は「お付きの人が持つ」という習慣であり、携帯する文化がなかったこと、 また和傘は和紙で出来ているため、強度を増す為に骨数は16本~24本ほどが主流でした。
このような習慣の違いがあるため、持ち運びやすさでいえば洋傘に軍配が上がります。 しかし和傘の骨数にはもう一つ、「周囲への心遣い」に対する理由があります。 現代、私達が使っている洋傘。畳むときは、骨の部分が内側になり、布地部分は外側に回ります。 濡れた傘をしまう時、一緒に洋服まで濡らしてしまった経験があるのではないでしょうか。 一方、和傘は骨数が多い為、骨の部分が外側になり、濡れている生地の部分は内側に入ります。
そこには、自分だけでなく、周囲のものを濡らさない「ささやかな心遣い」が込められています。



和傘はなぜ大きい?


和傘は現代の傘(洋傘)よりも一回り以上大きく作られています。
先に述べたように、和傘は「持ち運ぶ」という概念がなかった為、大きめの作りになっています。
濡れないスペースを広くする為ではありますが、特に日本の着物や帯を濡らさない為に大きく作られているのです。



和傘と洋傘の「ハイブリッド」


和傘は骨と生地の部分を糊付けし、糸でつなぎ合わせ、一体化させているため修理が難しく、 一度破れてしまうと解体までしないといけなくなる事もあります。
その作業工程の多さから時間もかかり、大量生産に向かない事から、普及が衰退していきました。
代わりとして手数や工賃の安さ、また手間の少ない洋傘が、現代の雨具として、日本でも普及されています。



しかし技術の進んだ近代では、軽くて丈夫なカーボン素材やグラスファイバー製のものを骨として利用することで、 骨数を多くしても軽くて強度も強い、和傘と洋傘のメリットを併せ持ったハイブリッドな傘が誕生しているのです。
和傘の良さと洋傘の良さは形は同じであれど、違うところにあります。
どちらも違ってどちらも良い、傘の魅力を感じられれば、ちょっぴりゆううつになる雨の日にもきっと楽しく過ごせるのではないでしょうか。



まとめ


いかがでしたでしょうか?和傘の良さを感じられる、オシャレな傘をご紹介致します!
雨のお供に、お気に入りの傘を見つけてみませんか?



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