
宝石の種類と宿る意味
- 投稿日
- 2020.06.10
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目次
真珠
クレオパトラがその美しさを保つために酢に溶かして飲んだという逸話が残る真珠。これは貝の内側に偶然入った小さな異物を核にカルシウムとたんぱく質の層が交互に重なることで作られる、生物がつくる鉱石の一つです。重なり合う2つの膜が干渉しあうことでパール特有の虹色の光沢が生まれます。
言い伝えから、美や健康、安産などに効果があるとされ、女性の守り石とされます。
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本鼈甲二又簪-小波真珠
アメジスト
他の石にはない透明で美しい紫色であるために昔から愛され、多くの言い伝えの残る鉱石です。世界各地で産出する鉱石ですが、産地ごとに異なる色合いや特徴をもっています。深く濃い紫色が魅力的なウルグアイ産、明るい紫色のブラジル産など、見比べてはっきりとわかる色の差があります。2月の誕生石としても有名です。
精神状態を安定させ、不安やストレスから守り、冷静を保つ助けになる石とされます。
アクアマリン
緑柱石(ベリル)の一種で、薄緑色~水色のものをアクアマリンと呼びます。名前からもわかるように水と深いつながりがあるとされる石で、古くは船乗りが航海の際、お守りとして身につけていました。現在ではこの言い伝えと、対人関係を円滑にしてくれるという効果があるところから「人生という名の航海をうまく乗り切るためのお守り」として人気があり、3月の誕生石とされています。
水で洗い流すかのように心を洗ってくれる石で、精神状態がクリアになることにより自分の気持ちを伝える助けをするといわれています。
アパタイト
一見するとアクアマリンやトルマリンと間違えやすいほど似ていることから「惑わす(apate)石」と名付けられた鉱石です。産出場所は多く、天然のものをたくさんとれる石ですが、色の美しいものはほとんどとれず希少とされます。採取場所により化学組成が異なるため、色や結晶の形が異なる多数の変種がみつかります。
人と人との絆を深める、心と身体をバランスよく保つなど、ものごとの繋がりを安定させてくれる石です。
アマゾナイト
「天河石」という和名を持つ、翡翠にひけをとらない美しい石です。微斜長石の一種ですが、似たような色合いのブルークォツァイトと混合されることが多い鉱石でもあります。南米で良質のものが採掘されるようになり、市場で美しいアマゾナイトを見ることができるようになりました。
「ホープストーン(希望の石)」の異名を持つアマゾナイトには明るいエネルギーが秘められており、気持ちを明るく、精神を強く、思考を柔軟にしてくれる石といわれています。
シトリンクォーツ
シトロンの果実に似た色をしているためシトリンと名付けられた鉱石です。アメジストに熱を加えるとこのような色に変わるため、地熱によって自然に熱せられたものと人為的にアメジストを変化させたものがありますが、両者に違いはほとんどありません。明るい金色の石は金運をあげ、商売繁盛につながるとして商人に人気があったといいます。
太陽の象徴ともいわれるシトリンは、力強く明るいパワーで希望をもたらし、さまざまな良いエネルギーを集めて持ち主に与えてくれるとされます。
スモーキークォーツ
「煙水晶」という和名を持つ水晶のひとつです。水晶に含まれるアルミニウムが放射線を受けることでこのように変色します。宝石とよべるほど美しいものは天然ではごく少量しか産出されず、流通しているものの多くは水晶に放射線照射を施して作られています。
心身を安定させ、他人の悪い思念やマイナスエネルギーから持ち主を守ってくれるため、邪気を祓う石であるといわれています。
ローズクォーツ
古代ローマやエジプトで美容の秘薬とされていたり、愛と美の女神アフロディーテを象徴する石とされたり、というところからわかるとおり、女性の美しさや一途な愛をあらわす鉱石です。「紅水晶」とも呼ばれ、美しく柔らかいばら色が特に女性には大変な人気のある石で、透明なものから半透明なもの、不透明なものなどが存在します。
優しく穏やかな石で、持ち主が自分に自信をもてるようにしてくれます。自分を愛し、思いやることで自然と前向きになり、心身とも美しく変化してゆきます。
トルマリン
ケイ酸塩鉱物の総称で、熱することにより電気を帯びるため「電気石」という和名を持っています。組成の異なりにより無色透明のものから黒、紫、青、黄色やピンクなどさまざまな色合いのものが存在しているため、色によって名前を呼び分けることもあります。また、一つの石の中に複数の色が見られることも珍しくありません。
トルマリンの持つ意味も色で異なりますが、どれも心身を浄化しリセットし、活力を与えてくれるという点が共通しています。
クリスタルクォーツ
水晶の魅力は透き通ったその色にあります。その色や結晶の形から、水の結晶だと思われていたこともありました。水晶は二酸化ケイ素が結晶してできたストーンですが、特に宝飾品を指す場合、透明なものを「水晶(ロッククリスタル)」、透明ではないものを「石英(クオーツ)」として区別しています。また、産地により大きく見た目を変えていくことも特徴であり、一言で水晶といっても多くの種類に分類されます。
安定した周波数を生成するための道具として時計など工業製品に用いられるとともに、宝飾品としても古くから愛されてきた水晶は、私達にとってたいへん身近であり、また奥深い魅力を持つストーンといえるでしょう。水晶はパワーストーンとして多くの効果を持つと考えられ、心身の浄化、魔除けなどの基本的な願いのほか、他の石の効果を高める触媒としての役割もあると信じられています。
ターコイズ
ターコイズはトルコ石とも呼ばれ、古くから世界中の権力者たちに愛された「空」を象徴する石です。現在でもファッションに取り入れられることが多く、その鮮やかで深い空色は時代を超えて人々を魅了しています。多孔質の鉱石なので流通しているものの大部分は樹脂などを使い強度を高められています。良質なターコイズの産出量は減少傾向にあり、また特徴があり似せやすい石であるため、安価な偽物も出回っています。
危険から身を守る効果があるとされることから旅のお守りとして大切な人に贈ったという伝承もあるターコイズは、その言い伝えから誰かから貰ったほうが強い力を発揮するとも言われます。大切な人にお守りとして贈るのも良いかもしれませんね。
ラピスラズリ
石を意味するラテン語lapis(ラピス)と空を意味するアラビア語のlazward(ラズワルド)を名前の由来とする名前のとおり、夜空のような深い青色の鉱石です。主にアフガニスタンで産出するものですが、シルクロードを経由して世界中に広まり「ウルトラマリン(=地中海を越えてきた石)」という名で愛された石で、日本でも瑠璃と呼ばれ大切にされてきました。アクセサリーとしての歴史も古く、また粉にしたものはウルトラマリン(群青色)の顔料としても使われていました。
ラピスラズリは物事を見抜く洞察力を養い、進むべき道を照らし出してくれる、成功と幸運を呼ぶ石と考えられています。海や空を連想させる吸い込まれるような深い青が、石の効果を気にしない人にとっても心を穏やかにしてくれる美しい石です。
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天然玉二又簪-ラピスラズリ
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ダイヤモンド
宝石の中で最も有名であり、最も硬度が高く、屈折率の高さから最も輝くとさえ言われるダイヤモンド。あまりの硬さゆえにかつては加工することが出来なかった石ですが、カッティングの技術が向上してからはダイヤをよりいっそう輝かせるためのカットが次々と考案され、王冠をはじめとする宝飾品に用いられました。エンゲージリングに欠かせない宝石であることからもわかるように、永遠の絆を象徴する石とされています。
一方で、ダイヤモンドにまつわる言い伝えには持ち主に災いが降りかかるものも多く、中でもホープダイヤは呪いのダイヤモンドとして知られています。良くも悪くも、それだけ人の心を掴む強いエネルギーをもった石といえるでしょう。
サファイア
ラピスラズリをかつてサファイアと呼んでいたように、古くはサファイアとは青い石全般を指す言葉でした。ダイヤモンドに次ぐ硬度で知られるコランダムの一種で、同じ石の仲間には正反対の色のルビーがあります。産地ごとに異なる色合いを持ち、その色によって価値が大きく変化する宝石で、質が高く美しい青色のサファイアは宝飾品としてさまざまに用いられました。美しいサファイアには特別な呼び名がついているものもあり、たとえばカシミール地方産のものはコーンフラワーブルーという名がつけられています。一方、グレードの低いものは硬さを利用してレコードの針など産業用に使われています。
周囲に流されない強い意志を支えてくれるといわれる石で、物事に取り組み成功をおさめようとする人の助けになるといわれています。努力する人を報いてくれる石ともいえるかもしれません。9月の誕生石としても親しまれています。
ムーンストーン
独特な青色や白色の光沢が月に見立てられその名がついたムーンストーンは、また月と関係が深い石ともいわれています。古くから知られていた鉱石で、満ち欠けを繰り返す月とともに大きさが変化する不思議な石と考えられていました。月明かりを受けて美しく輝く白い石は、暗い道を照らす旅のお守りとして用いられたこともあったようです。
ムーンストーンは不老や永遠の愛を象徴し柔和な感受性を高めてくれる、女性らしいエネルギーを持った石とされています。色合い、意味ともに優しく女性らしい、ロマンチックな石です。
エメラルド
エメラルドは世界四大宝石のひとつに数えられ、古代から現代まで世界中で愛される、美しい緑色の石です。内部に傷を持つのがこの石の特徴とされ、このために硬いものの割れやすいという性質を持ちますが、この傷が逆に天然エメラルドであることを示すひとつの指標ともなっています。また、傷の中に入り込んだ水や気泡などがいっそう神秘的な雰囲気をかもし出してくれる、じっと見つめていたくなる鉱石です。
エメラルドは知性を象徴するとされるほか、恋愛や結婚のお守りとしてとても強い力を発揮してくれるといわれています。また、5月の誕生石としても人気があります。
翡翠
翡翠は日本人がもっとも古くから馴染んできた石のひとつで、場合によっては金よりも尊ばれていました。カワセミ(翡翠)の羽の色をしていることからその名がつけられています。翡翠は化学組成の差からジェダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)の二種類にわけられ、この二つは実はまったくの別物ですが、石の見た目やその意味に大差がないことから区別されず両者とも翡翠として親しまれてきたという歴史があります。
特に東洋で大切にされてきた翡翠は、人徳を高め、洞察力や忍耐力を養い、夢を実現に導いてくれるといわれています。その為権力者に特に愛され、今でも発掘される装飾品には翡翠を用いられたものが多く見受けられます。
カーネリアン
縞がなく、艶のある橙や赤い色をした石で、その色合いからラテン語のcarnis(肉)に由来してその名をつけられた鉱石です。産出量が多く、安定して品質の良いものが流通するため手に入れやすい石で、古くから装飾品や印鑑に用いられてきました。
その明るい赤色から想像されるとおり、活力に溢れ、新しいことに挑戦しようとする力を与えてくれる石といわれています。一方で、怒りの感情を中和しリラックスさせてくれる効果があるともされ、どんな人でもサポートしてくれる強いエネルギーを持った石です。
ロードナイト
翡翠は日本人がもっとも古くから馴染んできた石のひとつで、場合によっては金よりも尊ばれていました。カワセミ(翡翠)の羽の色をしていることからその名がつけられています。翡翠は化学組成の差からジェダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)の二種類にわけられ、この二つは実はまったくの別物ですが、石の見た目やその意味に大差がないことから区別されず両者とも翡翠として親しまれてきたという歴史があります。
特に東洋で大切にされてきた翡翠は、人徳を高め、洞察力や忍耐力を養い、夢を実現に導いてくれるといわれています。その為権力者に特に愛され、今でも発掘される装飾品には翡翠を用いられたものが多く見受けられます。
ロードクロサイト
インカローズ(インカの薔薇)という名前で親しまれている、華やかな薔薇色の鉱石です。インカ帝国の存在したアンデス山脈からとれる鉱石の断面が薔薇が咲いたように美しかった、というところからこの別名がつきました。ロードナイトと名前や色合い、組成が近い石で、実際同じ場所から採取されることが多い石です。
ロードクロサイトは自分を愛し、他人を愛し、人生を常に前向きに進んでいくことの手助けをしてくれる、といわれています。近年では恋愛成就の石として、特に女性からの人気が高まっています。
ルビー
宝石の女王の名に相応しい、眩しいほど華やかな赤い色が愛されている宝石です。鉱石としてはコランダムの一種で、全く色は異なりますがサファイアと同じものです。かつては似た色合いのスピネルなどがルビーと混同されることも多く、古い時代の「ルビー」を鑑定すると実はそうでなかった、というエピソードが聞かれることがあります。
非常に情熱的で生命力にあふれ、気持ちを高揚させる石といわれ、恋愛や仕事などにおいてよい効果をもたらしてくれるとされています。
スギライト
スギライトは世界三大ヒーリングストーンのひとつとされる鉱石です。主に紫のものが有名ですが、実際にはピンクや青、黒など幅広いカラーバリエーションを持っています。歴史は浅いものの、その神秘的な色合いから近年人気が高まっています。因みにスギライトの名前は発見者である杉健一からとられています。
外界からの影響をシャットアウトし、精神を落ち着かせ、感情の激しい浮き沈みを緩和させることで癒しや休息の効果をもたらすとされます。
チャロアイト
スギライトと同じく発見からまだ新しい石ではありますが、世界三大ヒーリングストーンに名を連ねるチャロアイト。まるで繊維が絡み合ったような不思議なマーブル模様が特徴的な紫色の鉱石です。この模様は微斜長石やエジリン輝石のようなケイ酸塩鉱物がチャロアイトに混ざることで生まれています。
恐怖やトラウマを克服し、またからだの不調を回復させる手助けをしてくれる石とされ、また周囲からの信頼を得やすくしてくれるともいわれています。
ラリマー
スギライト・チャロアイトと並ぶ、世界三大ヒーリングストーンのひとつです。明るい海の水面を結晶にしたような明るい青色が美しい石で、カリブの宝石とも称されていますが、発見されたのは1974年と近年知られるようになった石でもあります。ベクトライトのうち青いものをラリマーと呼んでおり、これらのほとんどは発見地でもあるドミニカ共和国から採掘されています。
ラリマーは思いやりをもち、相手を理解することで円滑なコミュニケーションをとる助けをする石とされているため、平和を象徴する石ともいわれます。
パイライト
金属と見まがうような金属光沢が特徴的な硫化鉱物です。人の手でつくられたかのようにも見える綺麗に整った立方体や八面体で産出し、かつてはマルカジットの名でダイヤモンドの代用品として用いられていました。今ではアクセサリーとしてよりも、その不思議な造形を原石のまま楽しむことの多い石です。
魔除けとして非常に強い力を発揮し、ネガティブなエネルギーから持ち主を強固に守る……といわれているのは光を反射するように悪意をも跳ね返すと考えられているからかもしれません。
ガーデンクォーツ
水晶の中にさまざまな鉱石が入り込んだ結果、そこにまるで庭や自然の景色が存在するように見えることからその名がついた鉱石です。組成からわかるとおり内包する鉱石によって見た目にも大きくことなる石ですが、多く流通しているものはクローライトという緑色の石を内包したものが多いようです。ひとつひとつ異なる世界をみせてくれるガーデンクォーツは観賞用として人気の高い石です。
中の石によって効果が変わってきますが、全体的に決断力を高め、特にビジネス面において良い効果をもたらす開運の石としての効用があるとされています。